大邱世陸・男子400mH決勝展望

moriyasu11232011-09-01

Men 400-Metres Hurdles Final Startlist
Lane1 Angelo Taylor(USA) 48.86(1組3着)
Lane2 Aleksandr Derevyagin(RUS) 49.07(SB:3組3着)
Lane3 Javier Culson(PUR) 48.52(1組1着)
Lane4 Cornel Fredericks(RSA) 48.83(1組2着)
Lane5 Bershawn Jackson(USA) 48.80(3組1着)
Lane6 David Greene(GBR) 48.62(2組1着)
Lane7 Felix Sánchez(DOM) 49.01(2組2着)
Lane8 L.J. van Zyl(RSA) 49.05(3組2着)
※準決勝記録および着順

前回の09年ベルリン大会の王者クレメント(USA)、同4位のゴードン(TRI)、予選でSBをマークして好調にみえたフィリップス(JAM)らの有力選手達が準決勝敗退。
一方で、前回大会ファイナリストのうち4名(クルソン、ジャクソン、グリーン、サンチェス)が決勝に残っている。
1レーンのテイラー(32歳)は、00年シドニー五輪&08北京五輪の覇者。今年も47秒台をマークし、きっちりと王国アメリカの代表の座を勝ち取ってきた。前回大会予選敗退の雪辱を果たしたいところだが、予選、準決勝を見る限り、コンディションはあまり良さそうではない。長身選手の1レーンというのも少し気になるところである。
2レーンのデレビャギン(32歳)は、世陸、五輪を通じて初の決勝進出。唯一PBが49秒台の選手であるが、準決勝でSBを出した勢いに乗じて、いぶし銀の走りをみせてもらいたい。
3レーンのクルソン(27歳)は、前回大会で二人の世界チャンピオン(クレメント&ジャクソン)に割って入り、銀メダルを獲得した選手である。昨年、47秒台(47.72秒)をマークするなど、決勝上位の常連に定着する実力を身につけた感がある。コンディションも良さそうなので、表彰台の最上段に上がる可能性も十分にある。
4レーンのフレデリクス(21歳)は、08年世界ジュニア選手権4位、10年アフリカ選手権2位、そして今回の決勝進出とトントン拍子に世界の階段を駆け上がってきた最年少の選手。今年4月にPBを更新(48.14秒)して今大会に乗り込んできた。前半14歩で小気味よくピッチを刻んでいくが、決勝レースの流れに上手く乗れれば表彰台の可能性もある。
5レーンのジャクソン(USA:28歳)は、05年ヘルシンキ大会で初の世界王者となって以来、08年北京五輪で銅メダル、前回大会でも銅メダルを獲得するなど、表彰台の常連選手である。昨年も05年に出したPB(47.30秒)に迫る47.32秒(同年世界1位)をマークしているが、今年も王国代表として着実に決勝にコマを進めてきたのはさすがである。07年大阪大会の準決勝で失敗し、今回の準決勝でももたついた鬼門の10台目にしっかりと合わせられれば、五輪、世陸を通じて4つめのメダルを手に入れる可能性は高い。
6レーンのグリーン(25歳)は、前回大会の予選でそれまでのPBを1秒以上も更新し、見事に決勝進出(7位)を果たした選手である。昨年の欧州選手権でも優勝し、PBも47秒台(47.88秒)まで引き上げているので、欧州チャンピオンの自信とプライドを持って挑むレースとなるだろう。コンディションも上々の様子なので、準決勝までと同様に落ち着いたレースが展開できれば表彰台の可能性はかなり高いといえる。
7レーンのサンチェス(34歳)は、01年エドモントン大会から04年アテネ五輪まで連戦連勝した最年長の選手。05年以降はケガをきっかけに不振に陥るが、07年大阪大会では復活の銅メダルに輝く。大きなケガを経験したベテラン選手のコンディショニングは簡単ではないが、きっちりと決勝まで勝ち上がってくるところはさすがである。1台目をリード脚の踵で引っかけ早々に戦線離脱してしまった前回大会決勝のリベンジを果たせるか。
8レーンのバンジル(26歳)は、20歳で初出場した05年ヘルシンキ大会で6位という鮮烈デビューを果たすものの、07年大阪大会は予選敗退、08年北京五輪は5位、前回大会は準決勝敗退と、南アフリカらしいムラのある選手である。春先に47秒台を連発し、今季世界ランク1位でこの大会に臨んでいるが、準決勝までのレースを見る限りそこまでの勢いはなさそうである。
というわけで、21歳と32歳の初ファイナリスト以外は全て世陸and/or五輪ファイナル経験者、最年長と最年少の歳の差が13歳というなんとも400mHらしい顔ぶれとなった。
ここで大胆にも順位予想なんてことをしてみたい。

1位 Javier Culson(PUR)
2位 David Greene(GBR)
3位 Bershawn Jackson(USA)
4位 Cornel Fredericks(RSA
5位 Felix Sánchez(DOM)
6位 L.J. van Zyl(RSA
7位 Aleksandr Derevyagin(RUS)
8位 Angelo Taylor(USA)

当たるも八卦、当たらぬも八卦
まさに8(八)人で走るレースの行方を言いあてた表現である(先に言い訳…)。
決勝は、本日21:30スタート。
お見逃しなく!