雑感

自発性と内発性

(´-`).。oO(最後のエントリーはゴールデンウィーク明けか…とりあえずいつもの再掲で切り抜けるか…) >> 人間という種の特性を『Homo Ludens(ホモ・ルーデンス、遊戯する存在)』と評したオランダの文化史家であるヨハン・ホイジンガは『遊びとは、あるはっき…

幼児版アクティブ・チャイルド・プログラム

最後の更新から約4ヶ月。 相変わらず書き下ろす時間をつくる能力がない状況が続いているが、新たに「幼児期からのアクティブ・チャイルド・プログラム」教材がリリースされたことを記念?して、今年度で三巡目に入った弊社ジャーナル(Sports Japan)に掲載…

オリジナリティーとは?

一般社団法人日本体育学会は、体育・スポーツ科学研究領域における国内最大の学術研究団体であるが、現在この学会の会長は大学院時代のボスがお務めになっている。 ごあいさつ 日本体育学会会長 阿江 通良 日本体育学会のホームページ(HP)がリニューアルさ…

スポーツの才能(タレント)とは?

最後のエントリーは約半年前。 ブログの編集もままならない浦島太郎状態に陥っている。 ともあれ、今年度で二巡目に入った弊社ジャーナル(Sports Japan)の連載「最新スポーツ科学情報」に掲載された拙稿を再掲する。 「相対的年齢効果」とは? 日本の学校…

子どもの身体に起きていること

今月発刊された「コーチング・クリニック(2014年7月号)」は記念すべき300号(おめでとうございます!パチパチ)。 巻頭言は、93年10月号から250回にわたり一度の休載もなく『ボールの転がるままに』を連載されている浅見俊雄先生。 浅見先生は、創刊号(19…

現状打破!

年明け早々、地元(埼玉)陸協から会報が送られてきた。 会報の第四面は、恒例?となっている川内優輝選手(埼玉県庁)の手記である。 手記のタイトルは『サブテンを達成して世界へ出よう!』。 この手記を読んで、昨夏の日刊スポーツ紙面に掲載された下記の…

スピードスケート五輪代表決定&大晦日

日本スケート連盟は29日、来年2月に開催されるソチ五輪の日本代表選手を発表した。男子はバンクーバー五輪銀メダリストの長島圭一郎、同銅メダリストの加藤条治(ともに日本電産サンキョー)ら7人。女子はすでに代表内定していた小平奈緒(相沢病院)や…

レース(ペース)戦略の解体と再構築(その2)

「その1」から1ヶ月以上もの時間が経過しているにもかかわらず…つづき。 このテストを行って、「今回は積算距離が○○mだったから、推定タイムは○○か」ということだけで終わってしまっては、ほとんど意味がありません。1952年ヘルシンキ五輪長距離3冠王のエミ…

レース(ペース)戦略の解体と再構築(その1)

横田真人選手が、小野友誠氏の持っていた男子800mの日本記録を15年ぶりに更新(1分46秒16)してからおおよそ4年の歳月が過ぎた。 更新の前後から今日に至るまで、日本10傑の平均記録やジュニアのレベルは着実に上がっているが、日本記録の更新は4年間おあず…

インターバル・トレーニングの有用性

体育の科学(第63巻9月号)の特集「全身持久力を高めるトレーニング:HIT」に拙稿「心技体の“予習”としての高強度トレーニング ─トレーニング負荷の本質とは─」が掲載された。 特集の意図は、昨今の運動生理学的研究のトピックスとなっている「高強度インタ…

モスクワ世陸・男子400mH決勝展望

Men 400-Metres Hurdles Final Startlist Lane1 Kerron CLEMENT(USA) 48.21(3組3着) Lane2 Mamadou Kasse HANNE(SEN) 48.69(1組3着) Lane3 Michael TINSLEY(USA) 48.31(2組1着) Lane4 Felix SÁNCHEZ(DOM) 48.10(SB:3組2着) Lane5 Omar CISN…

為末vs川内ふたたび

8月6日の日刊スポーツ紙「為末大学〜ニッカンキャンパス〜」に、為末大氏の川内優輝選手に関する論考と本人へのインタビューが掲載された。 2年前、川内君が勤務する春日部高校の文化祭で初めて話す機会があった。実業団に属さず、公務員として走っていると…

コーチングと科学の「間(はざま)」とは?(その2)

前回(その1)からのつづき… Evidence-based Coachingの確立に向けて いわゆる「専門家」というのは、「他領域の専門家」との議論や協働によってはじめて自身の専門性の限界(何の役に立たないか)について自覚できるものだが、特定分野に閉じた専門家には…

コーチングと科学の間(はざま)とは?(その1)

日本は年27億円の国費を五輪選手の支援に向けている。スポーツ科学の専門家が助言する「アスリート支援」はその一つ。北京五輪に続いて競泳男子200メートルバタフライで銅メダルを獲得した松田丈志は、助言に従って泳ぎ方を変えたことがある。4月の日…

豊かなスポーツライフの素地とは

昨年12月に末席を汚した座談会の模様が「初等教育資料(2月号)」の特集として掲載された(すでに3ヶ月が経過…)。 タイトルは「豊かなスポーツライフの創造 幼児期・児童期に育むべき豊かなスポーツライフの素地とは何か」。 メンバーは、司会の白旗和也氏…

最新スポーツ科学情報

ブログの標題は、今年度から弊社の情報誌でスタートする連載タイトルである。 この連載では、小生の上司&同僚(日体協スポ研)および国立スポーツ科学センター(JISS)の研究員の方々から、いわゆる「スポーツ科学」の取り組みの最前線について分かりやすく…

気がつけば2月末日

ブログを始めて5年と少しがたちました。 おかげさまで本日までに20万を超えるアクセス(ページビュー)を頂戴しております(ありがとうございます)。 にもかかわらず更新がままならず申し訳ございません。 これに懲りずに気長におつきあい頂ければ幸甚です…

気がつけば1月末日

昨年9月14〜16日に行われた「第67回日本体力医学会大会」において下記のシンポジウムが開催された。 シンポジウム7 体力科学から見た幼児期運動指針 座長:内藤久士(順天堂大学大学院) 1)幼児期運動指針の概要(作成の背景・視点)と展開─文部科学省の立…

大晦日

今年も残すところあと僅か。 今年1年で41,000を超えるアクセス(ページビュー)を頂きました。 ありがとうございました。 なかなか更新もままなりませんが、来年もご笑覧のほどよろしくお願いします。 よいお年をお迎えください。

東京オリンピックの遺産

11月12日から22日までの平日9日間、先のエントリーでもご紹介した東京オリンピック日本代表選手を対象とする4年に一度の追跡調査が、日本体育協会と国立スポーツ科学センター(JISS)との共同研究により実施された。 12回目となる今回は、初回のオリンピック…

アクティブ☆チャイルド☆プログラム講習会

気がつけば「師走」も目前。 毎朝「日常という名の奇跡」に感謝しながら歩く登園路も冬の装いである。 そんな寒い冬の間(明後日から2月末)に行われる「アクティブ・チャイルド・プログラム講習会」に向けて勢い?をつけるために、2年前に行われた「アクテ…

東京オリンピック記念体力測定

標記タイトルは、1964年オリンピック東京大会の日本代表選手について、4年に一度のオリンピックイヤー毎にライフスタイルなどに関するアンケート、体力測定およびメディカルチェックを実施する調査研究の名前である。 今年度で12回目を迎えるこの測定は、来…

日常という名の奇跡

とある出版物改訂のために元原稿ファイルを探しているさなか、長男(小三)が保育園を卒園する直前の「園だより」にと依頼されて寄稿したテキストに行きあたった。 史上初の「1ヶ月更新ゼロ」を成し遂げる可能性のあった今月を乗り切るため、これを援用する…

学ぶ・考える・やってみる(その2)

前回(その1)からのつづき… ◇レースの奥深さ、実感 「本当に私で大丈夫なんですか?」。最初は冗談だ、と小平奈緒は思った。バンクーバー五輪を1年半後に控えた、2008年夏の日本代表カルガリー合宿。日本スケート連盟の鈴木恵一強化部長=当時=や、…

学ぶ・考える・やってみる(その1)

一昨日から昨日まで、院生時代に所属した研究室(Lasbim)のY先輩がコーチを務める小平奈緒選手&信州大学スピードスケートチームが、本日出発するカルガリー合宿前恒例の体力測定のために来室。 小平選手は、2010年バンクーバー五輪で日本代表最多の4種目…

しがみついてきたハードラー

Men 400-Metres Hurdles Final Startlist Lane2 Kerron Clement(USA) 48.12(SB:1組3着) Lane3 David Greene(GBR) 48.19(1組4着) Lane4 Angelo Taylor(USA) 47.95(SB:2組2着) Lane5 Javier Culson(PUR) 47.93(2組1着) Lane6 Michael Tinsle…

オリンピック開幕まであと4日

ロンドン五輪の開会式まであと4日、陸上競技の開幕まであと11日となった今日、陸上競技の代表選手(第1陣)が事前合宿地のドイツ・フランクフルトに向けて出発した(ようである)。 今日(23日)現在の400mハードル(400mH)代表の今季世界ランキング&エン…

400mハードルの系譜(その2)

前回からのつづき… 失敗学のすすめ (講談社文庫)作者: 畑村洋太郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/04/15メディア: 文庫購入: 30人 クリック: 182回この商品を含むブログ (167件) を見る失敗と成長ないし発展の関係は、生物学で説明される原理である個体…

400mハードルの系譜(その1)

6月8日〜10日の日程で行われた第96回日本陸上競技選手権兼ロンドン五輪代表選考競技会]は、初日こそ降雨と低温の厳しい条件になったものの、2日目以降は天候にも恵まれ、3日間で62,000人の観客動員を記録した。 決勝進出者8名中7名がA標準記録突破者という大…

明日から日本選手権

明日8日(金)から10日(日)までの3日間、第96回日本陸上競技選手権兼ロンドン五輪代表選考競技会)が大阪市長居陸上競技場にて開催される。 選手選考要項から一般種目に関する事項を抜粋する。 <選考基準> 参加標準記録Aを突破し、第13回世界陸上競技選…