近畿まほろば総体

moriyasu11232009-08-02

日本陸連科学委員会の仕事で、7月28日(火)から奈良入り。
1日2食に慣れた身体も、連日10時間もビデオカメラ片手にスタンドを駆け回ると、3食しっかり摂っても常に腹七分目状態になる。
身体というものは、ほんとうに正直である。
今回は、科学委員5名に加え、筑波大、順天堂大、大阪体大、京教大の大学院生13名が協力班員として参加。
若さあふれる高校生のパフォーマンスの撮影や、若き研究者達との共同作業を通して、心身ともに少し若返ったような気分になる。
400mHは、男子の優勝者が昨年3位の安部孝駿選手(玉野光南)、女子は昨年優勝の三木汐莉選手(東大阪大敬愛)という、男女ともに下馬評通りの結果となった。
ちなみに、安部選手は110mH(2位)と1600mR(2位)、三木選手も400m(準決勝進出)と400mR(5位)、1600mR(1位・高校新記録)と獅子奮迅の活躍…結果は両校ともに総合優勝(おめでとう!)。
インターハイまでの道筋は、県大会6位以内→地区大会6位以内→本大会という勝ち残り(負けられない)システム。
そして本大会はといえば、例えばスプリント&ハードル種目の場合、酷暑のなかで1日(100m、200m、400mおよび100mH、110mH)ないしは2日間(400mH)に予選、準決、決勝の3レースをこなすという過酷なスケジュール。
学校対抗を視野に入れたチームの選手達は、当然のことながら個人種目だけでなくリレー種目にもエントリーする。
さらに、この大会での成績如何が、選手の進学や就職先をも大きく左右する。
これらのことを勘案すれば、日頃のトレーニングにおいては、失敗の少ないレースパターンの確立とそれを反復できる持久力養成を優先せざるを得ず、そのことが高校生とシニアにおけるレースパターンの相違に繋がっている可能性も否定できない(あくまでも一般論であり、先に挙げた選手達のことを指すものではない)。
もちろん、このような予選会システムや過酷なスケジュールが、様々なドラマと感動を生んできたということについては言を俟たない。
そして、それが「インターハイ」だと言ってしまえばそれまでではある。
しかしこのような現状が、選手や指導者、ひいては日本の陸上界にどのような功罪をもたらしているのかについては、リアルに考量しておく必要もあるのではないだろうか。
ちなみに今年の夏季休暇は今日で終了(愉しかったからよしとしよう)。
選手と指導者、そしてスタッフの皆様、お疲れ様でした。