冷静と情熱のあいだ

moriyasu11232008-08-14

いよいよ明日からオリンピックの陸上競技が始まる。
そして日本が誇る偉大なハードラーの、ひょっとすると最後になるかも知れない大一番での勝負も始まろうとしている。
彼のブログには、今の心境が認められている。
7月9日の日記(抜粋)を再録する。

「想像」や「感情」を支える「理論」があり、その「理論」を構築するための「論理」がある。
安易に解を求めず、極限まで「論理的」に「考え抜いた」からこそ、最後は「心の衝動」に任せればよいという「理論」にまで到達できる。
言い換えれば、ほんとうに頼りになる「理論」は、極限まで考え抜かなければ沸いてこないということである。
「考え抜く」というのは、脳だけのモンダイではない。
「あり得ない力」を引き出すのは、全身で考え抜いてきた「経験」である。
「あり得ない力」は、メンタルトレーニングでは引き出せない。
それは「自由に」思考する人間にのみ到来するものである。
そして、人間がその心身のパフォーマンスを最大化するのは、「自分は今、自らの宿命が導いた、いるべき時間の、いるべき場所に、いるべき人々とともにいる」という確信が得られるときなのである。
(拙稿「考え尽くした道を走る」より)

彼のブログをみるかぎり、そういう「確信」につつまれていることだけは確かなように思える。
”Don't think, feel.
400mH予選は、日本時間で明日22:55に始まる。