やっぱりジャズには洋酒だな

昨日、新宿でとある団体の懇親会(要するに飲み会)に参加。終了後、担当者の方いきつけのショットバーにお呼ばれする(要するに二次会)。
店内は、小さなカウンター(5〜6人がけ)と、背の高い(座ると地面に足が付かない)いわゆるショットバー定番のテーブル席がふたつ(大は4〜6人がけ、小は2人がけ)という、私好みのキャパ。入ってすぐのカウンターに、音楽CDが平積みされているところなんかもス・テ・キ。
むむむ、ここのマスターできるな…(実はマスター、私よりも年若)
その後、マスターを独り占めしながら酒、音楽、楽器の話に興じる。その間、聞き慣れない名前のウイスキーウイスキーベースのカクテル、シェリー酒などを試飲(無論タダではない)。
最近でこそ、ビールを除けば、飲み会や晩酌のレギュラーは日本の酒(日本酒や焼酎)だが、毎週のようにジャズのライブハウスをはしごしていた20代の頃は、自宅にもバーボンが欠かさず置いてあった。このような本格的なショットバーで、世界各地の洋酒とジャズに囲まれた粋な時間に浸るのは、いつ以来だろうか(ああ幸せ)。
酔いでふらつきながらCDを物色中に「おや?」という一枚を発見する。
そのCDは、ラックの一番下の目立たないところでジャズの巨匠たちに囲まれ、誤って女性専用車両に乗車してしまった男性よろしく、少し居心地が悪そうだった。

Neptune

Neptune

何故ここに久保田利伸が?(しかもなぜ「Neptune」?)
「そこなら見つからないと思ってたんですが…<夏の子午線>が好きなんですよね」と、ちょっと恥ずかしそうなマスター。
おお、シンクロニシティ(実は私も好き)。
そうとう若かりし頃(中3か高1)に、渋谷のライブハウス「eggman」で、当時まだアマチュアだった久保田をみたことがある(実は今の職場から歩いて2〜3分くらい)。つんつん頭にエスニックな風貌、日本人離れしたグルーブとその歌唱力に圧倒された。
それ以来、彼にはずっと注目してきた(最近のアメリカでの活動はあまり知らないが…)。自宅の棚には、いまも数枚の久保田CDが散在しているが、この「Neptune」は古き良き久保田を懐かしく思い出させてくれる1枚である。
たぶん彼の中では、さほど注目度も高くなく、あまり売れなかったアルバムではないだろうか(違ってたらごめんね)。しかし、バックには、ブレッカーブラザースやバーナード・パーディ、ダリルジョーンズにミッシェル・デゲレチェオという錚々たる顔ぶれ。
このメンツを考えれば、ジャズを聴かせるバーに置いてあっても不思議ではない(大変失礼しました)。
よくよくマスターに聞いてみると、車の免許取り立ての頃、助手席に女性を乗せるときの定番だったとか(う〜ん、わかる…)。
15年ほど前のこと(女性?)を思い出しながら、久しぶりに洋酒とJ-POPの名盤を味わった至福の時間だった。
また行くね、マスター。